大和思想 六章 「親」は「子」をしっかり育てる、「子」は「親」をしっかり養う
「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、「『親』は『子』をしっかり育てる」「『子』は『親』をしっかり養う」という「『人間関係』のルール」が必要になります。
人間は、赤ちゃんのときは、自分では何もできないので、「食事」「着替え」、その他全てのことを「親」にしてもらう必要があります。
また、自立するまでの間も、「親」に面倒を見てもらう必要があります。
ですから、「『共存共栄の世の中(全ての人が幸福を感じられる世の中)』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子供」をしっかり育てる(面倒を見る)必要があります。
また、人間が「幸福」になるためには、「『幸福になる』ために必要な能力」を身に付ける必要がありますが、それは、放っておいて自然に身に付くわけではありません。
ですから、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子供」を、「『幸福になるために必要な能力』を身に付けた人間」に、しっかり育てる必要があります。
「大和思想」では、「子供」を、五章で説明した「『大和思想を実践する人』のあり方(『共存共栄の世の中』における『人間』のあり方)」の状態に育てる必要があると考えます。
つまり、
常に、自ら率先して、普段自分が関わっている「全体」をまとめている
常に、あらゆる「恩恵」に心から「感謝」している
常に、自分の「運命」を受け入れている
常に、「共存共栄の世の中を維持、つくりだす物事」と「共存共栄の世の中を乱す物事」を見分けている
「論理的思考能力」を持っている
「優先順位の一番」を「世の中全体」にしている(自己犠牲の精神を持っている)
「謙譲の精神」を持っている
「優しさ」と「厳しさ」を持っている
「勇気」と「精神的強さ」を持っている
常に「平常心」を保っている
常に「向上心」を持っている
常に「真剣さ」を持っている
常に「健康」を維持している
このような人間だけが、「『幸福になるために必要な能力』を身に付けた人間」というわけではありませんが、これらは、人間が「幸福」になる上で、とても重要な能力なので、「子供」を育てるときは、大体は、このような人間に育てる必要があります。
人によっては、自分の「子供」を「自分に都合のいい人間」に育てようとしますが、自分の「子供」であっても、相手は、一人の「独立した個人」です。
ですから、たとえ、自分の「子供」であっても、しっかりと「尊重」し、「『幸福になるために必要な能力』を身に付けた人間」に育てなければならないのです。
「親」が「子供」をしっかり育てなかったら、「子供」は、そのような人間には育ちません(そのような能力は身に付きません)。
「子供」が、自力で、そのような能力を身に付けるのは不可能ではありませんが、それは簡単ではないのです。
つまり、「親」が「子供」をしっかり育てなかったら、その「子供」は、「『幸福な人生』を歩むこと」が難しくなるのです。
ですから、「『共存共栄の世の中(全ての人が幸福を感じられる世の中)』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子供」をしっかり育てる必要があるのです。
さて、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子供」をしっかり育てる必要があるのですが、その一方で、世の中の全ての「子」は、自分の「親」をしっかり養う必要があります。
人間は、年をとったら体力が衰え、人の「助け」がなければ生活できなくなります。
ですから、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する(全ての人が『一生を通じて幸福を感じられる』ようにする)」ためには、世の中の全ての「子」が、自分の「親」をしっかり養う必要があるのです。
「親子」と言っても、それぞれが「自分の考え」を持った「独立した個人」なので、「考え」が合わないこともありますし、「意見」が「対立」することもあります。
また、「親」と言っても「完璧な人間」ではないので、「間違い」や「失敗」をすることもありますし、「納得できないこと」や「良くないこと」をすることもあります。
ですが、どのような理由があろうと、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「子」が、自分の「親」をしっかり養う必要があるのです。
自分の「親」をしっかり養うのは、自分を生み、育ててくれたことに対する「お礼」であり、「家族」に対する「責任」であり、「『人間社会』を構成する一員」としての「義務」なのです。
世の中の全ての「子」は、このような意味でも、自分の「親」をしっかり養う必要があるのです。
さて、このように、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子」をしっかり育て、世の中の全ての「子」が、自分の「親」をしっかり養う必要があるのです。
世の中の全ての「親」が自分の「子供」をしっかり育てなかったら、世の中の全ての「子供」は生活できなくなりますし、「『幸福になる』ために必要な能力」を身に付けることもできなくなるので、世の中の全ての人が「幸福」になれなくなります。
また、世の中の全ての「子」が自分の「親」をしっかり養わなかったら、世の中の全ての「親」が、生活するのが困難になり「幸福」になれなくなります。
ですから、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての「親」が、自分の「子」をしっかり育て、世の中の全ての「子」が、自分の「親」をしっかり養う必要があるのです。
このことから分かるように、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」ためには、「『親』は『子』をしっかり育てる」「『子』は『親』をしっかり養う」という「『人間関係』のルール」が必要になるのです。
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