「買い物を通じて行なう社会貢献」は、誰にでもできる社会貢献です。
あなたは、普段、商品やサービスを購入するときに、何を「判断の基準」にして、購入していますか?
多くの人は、デザイン、性能、値段、コスパ等を「判断の基準」にしていると思います。
ですが、買い物を通じて社会に貢献するときは、それらを「判断の基準」にしません。
「その商品やサービスを購入することが、より良い社会の実現につながっているか?」を「判断の基準」にします。
例えば、デザインがいい商品でも、それを製造している会社が、従業員を過酷な環境で、不当に働かせているブラック企業であるなら、その商品は買いません。
なぜなら、それを買うと、「その会社が、従業員を過酷な環境で、不当に働かせること」に、少なからず加担することになるからです。
「商品を買うだけだから、自分には関係ない」。あなたは、そう思うかもしれません。
ですが、本当に、そうでしょうか?
「直接的」には関係なくても、「間接的」には、少なからず関係しているのです。
そのような商品を買うと、その企業の売上が伸びます。
そのため、その企業は、同じ商品を、同じやり方で、生産し続けることになります。
つまり、その企業は、いつまでも、従業員を過酷な労働条件で働かせること、健康や環境に配慮していない商品を生産することになるのです。
つまり、そのような商品を買うことは、買い物を通じて、過酷な労働条件で働かせることや、健康や環境に配慮していない商品を大量生産することに、間接的に加担しているということなのです。
企業は、ビジネスという厳しい競争の世界を生き抜く必要があるため、基本的に、できるだけコストを抑えて生産し、販売します。
そのため、企業によっては、従業員を過酷な労働条件で働かせたり、健康や環境にまったく配慮しないで、商品を大量に生産したりしてしまいます。
実際、一般の市場には、そのような商品が、たくさん出回っているのです。
そのような企業経営は、すぐにでも改善してほしいものですが、それを企業に期待しても意味がありません。
なぜなら、企業は、売上が上がらなければ倒産してしまうので、コストをかけてまで、労働条件を改善したり、健康や環境に配慮した商品を生産、販売したりすることには、非常に、慎重になるからです。
それでは、このような状況を変えるためには、どうすればいいのでしょうか?
そのための重要なカギを握っているのは、実は、私たち「消費者」です。
私たちが、普段目にする商品の中には、過酷な労働を強いて生産された商品や、健康や環境に配慮しないで生産された商品がたくさんあります。
ですが、中には、労働条件、健康、環境等に配慮して生産された商品もあります。
「エシカル」や「サスティナブル」と呼ばれている商品等ですが、それらは、労働条件、健康、環境等に配慮して生産されたものです。
買い物をするときに、意識して、「エシカルな商品」「サスティナブルな商品」を購入することによって、私たちは、今の状況を変えることができます。
「エシカルな商品」「サスティナブルな商品」を購入すると、それを生産、販売している会社の売上が伸びます。
そうすると、その会社は、その商品の生産量を増やすこと、新たなエシカル商品を開発、生産、販売すること等ができるようになります。
また、そのような買い物をする人が増えれば、他の企業も、「社会の流れが、エシカル商品の購入に向かっている」と考え、「売り上げが見込める」ということで、エシカル商品を生産、販売するようになります。
そうすると、社会全体に流通するエシカル商品の数が増え、販売する店の数も増え、品質が向上することになります。
さらに、それが進むと、エシカル商品を買う消費者の数が増え、消費者が増えることによって、さらに生産、販売する企業が増えるというように、好循環が生まれます。
そして、そのような状況が続けば、過酷な労働を強いている企業は減り、健康や環境に配慮していない商品を生産する企業も減っていくのです。
このような流れをつくる重要なカギを握っているのは、企業ではなく、私たち「消費者」なのです。
「エシカルな商品を購入することによって社会を良くする」というのは、時間のかかる取り組みかもしれません。
ですが、これが有効であることは、間違いないのです。
今は、まだ、「エシカルな商品・サービス」よりも、いわゆる「普通の商品・サービス」の方が、圧倒的に多いです。
また、それらの方が、デザインも性能も良く、値段も安いです。
ですから、全ての買い物を、「エシカルな商品・サービス」にするのは、難しいと思います。
ですが、「週に1回、エシカル商品を購入する」、もしくは、「月に1回、エシカル商品を購入する」、というだけなら、誰にでもできると思います。
また、「毎日飲んでいるコーヒーを、オーガニックコーヒーに変える」「Tシャツに関しては、必ずオーガニックコットンのTシャツを買う」「鞄に関しては、必ずエシカルな鞄を買う」「エシカルな靴を一足持つ」「毛皮のコートは買わない」「ブラック企業のサービスは受けない」というように、限定的になら、誰にでもできると思います。
共存共栄クラブでは、「共存ライフ」として、「商品を購入するとき、サービスを受けるときは、できるだけ、環境、健康、人権等に配慮したものを購入する」ということを勧めています。
もし、あなたが、このようなことに少しでも関心があるなら、どんな商品でもいいので、是非一度、「エシカルな商品」を買ってみてください。
一人一人の小さな買い物が、社会を大きく変えることに、確実に、つながっているのです。
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