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相手を「尊重」する

大和思想 六章  相手を「尊重」する


 ※ここで言う「相手を『尊重』する」とは、「相手を『尊い存在』『価値ある存在』として大切にする」という意味です。



「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」は、「相手を『尊重』すること」です。


 人間が「幸福」になるためには、「『自分の尊厳が保たれていること(自分が価値ある存在、尊い存在として、認められ、大切にされていること)』によって得られる『精神的充足、安定』」が必要不可欠です。

 ですから、「『共存共栄の世の中(全ての人が幸福を感じられる世の中)』を実現させ、維持する」ためには、「世の中の全ての人の『尊厳』を保つ」必要があります。

 また、「世の中の全ての人の『尊厳』を保つ」ためには、世の中の全ての人が、誰と接するときでも、常に、「相手を『尊重』する(『尊い存在』『価値ある存在』として大切にする)」必要があります。


 もし、世の中の全ての人が、互いに相手を「尊重」せず、互いに相手を「軽視」し、「いい加減」に接していたら、世の中の全ての人の「人間関係」は悪くなり、全ての人が「対立」することになります。

 逆に、世の中の全ての人が、常に、互いに相手を「尊重」していれば、全ての人が仲良くなることはないとしても、全ての人が根本から「対立」することはありません。


 人間は、それぞれが「自分の考え」を持った「独立した個人」なので、「意見」や「考え」が合わないことがありますし、ときには「対立」することもあります。

 ですが、どのようなことがあっても、「相手を『尊重』すること」を忘れなければ、根本から「対立」することはないのです。


 このことから分かるように、「世の中の全ての人が、誰と接するときでも相手を『尊重』すること」は、「『共存共栄の世の中』を実現させ、維持する」上で、必要不可欠なのです。

 ですから、このことから、「相手を『尊重』すること」は、「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」だと言えるのです。



 さて、このように、「相手を『尊重』すること」は、「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」なのですが、「相手を『尊重』すること」は、本来は、全ての人にとって当然のことであり、「全ての人が、当然のこととして行なうべきこと」だと言えます。


 三章で説明したように、どのような「全体」においても、「全体を構成する全ての人」は、「『その全体の活動の一部分』を担っている状態」で存在しています。

「人間社会」においても、「『人間社会』を構成する全ての人」は、基本的には、「『人間社会をいい状態で存続させるための活動の一部分』を担っている状態」で存在しています。


 経済活動をし、「国家」に税金を納めるのは、「人間社会」を支える重要な行為です。

 子供を産み、しっかり育てるのも、「人間社会」を支える重要な行為です。

 また、特別なことはしていなくても、「世の中の調和」を乱さないで生きていれば、それは、「『人間社会』を支えている」ということです。


 これらのことから分かるように、世の中の全ての人は、基本的には、「『人間社会をいい状態で存続させるための活動の一部分』を担っている状態」で存在しているのです。

 つまり、世の中の全ての人は、本質的には、「『人間社会の一部分』を担う『尊い存在』『価値ある存在』」なのです。

 また、世の中の全ての人は、「人間社会を『いい状態』で存続させる」ための「協力関係」「仲間関係」にあるのです。

 ですから、世の中の全ての人は、本来は、誰と接するときでも、当然のこととして、「相手を『尊重』する」べきなのです。


 このように、「相手を『尊重』すること」は、本来は、「社会的生き物」である人間にとっては当然のことであり、「全ての人が、当然のこととして行なうべきこと」なのです。

 ですから、このような理由からも、「相手を『尊重』すること」は、「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」だと言えるのです。



 さて、このように、「世の中の全ての人の『尊厳』を保つ」ためには、世の中の全ての人が、誰と接するときでも、「相手を『尊重』する」必要がありますし、「相手を『尊重』すること」は、本来は、「社会的生き物」である人間にとっては当然のことなのです。

 ですから、「相手を『尊重』すること」は、「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」だと言えるのです。


 全ての人には、「考えが合わない人」や「利害が対立する人」がいますし、全く接点のない「他人」もいます。

 そして、多くの人は、そのような人に対しては、「尊重」する気持ちを持っていません。

 ですが、「『共存共栄の世の中(全ての人が幸福を感じられる世の中)』を実現させ、維持する」ためには、世の中の全ての人が、どのような人と接するときでも、「相手を『尊重』する」必要があるのです。


「自分の子供」「親」「友人」「隣人」「男性」「女性」「年長者」「年少者」「先生」「生徒」「政治家」「国民」「裕福な人」「貧しい人」「能力が高い人」「能力が低い人」「考えが合わない人」「利害が対立する人」「他人」、その他どのような人と接するときでも、「相手を『尊重』する」のです。

 これが、「『共存共栄の世の中』における『人間関係』のあり方」の「根本」なのです。


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