あなたは、「自分が『幸福』を求めていること」を自覚していますか?
世の中の全ての人は「幸福」を求めています。
「幸福」とは、人によって違うものなので、ある人は「いい家族をつくること」によって、ある人は「社会に貢献すること」によって、ある人は「経済的に成功すること」によって、また、ある人は「気楽に生きること」によって「幸福」になろうとしています。
世の中には、まれに「『不幸』になりたい」と言う人がいますが、それは、その人が望んでいることですから、その人にとっての「幸福」だと言えます。
つまり、そのような人でも「幸福」を求めているのです。
「幸福」とは、「『本人が望んでいる状況』において感じるもの」のことなので、「『幸福』を意識したことがない人」でも、「何も考えずに生活している人」でも、「毎日を悶々と過ごしている人」でも、「幸福」を求めているのです。
つまり、世の中の全ての人が「幸福」を求めているのです。
さて、このように、世の中の全ての人は「幸福」を求めているのですが、実際に「幸福」になれる人は、ほとんどいません。
それはなぜでしょう?
それは、世の中のほとんどの人は、「『幸福』とはどのようなものか」を知らないからです。
また、「『幸福』になる方法」も知らないからです。
それらを知らないのですから、「幸福」になれないのは当然のことなのです。
「『幸福』とはどのようなものか」と「『幸福』になる方法」が分からないまま「幸福」を求めているのは、「目的地」が分からないまま旅をしていることと同じです。
「目的地」が分からないまま旅をしているなら、様々な経験をすることができたとしても、「目的地」に辿り着くことは絶対にありません。
なぜなら、そもそも「目的地」が分からないからです。
「目的地」が分からないということは、「どこに向かえばいいのか」「どこを目指せばいいのか」が分からないということですから、いくら旅を続けても「目的地」に到着しようがないのです。
ですから、「目的地」に辿り着くためには、旅に出る前に「目的地」を明確にする必要がありますし、たとえ、明確にすることができないとしても、「進むべき方向」くらいは知っておく必要があります。
「進むべき方向」も知らずに、ひたすら突き進んでいたら、いずれ、「自分はどこにいるのか」「自分は何でここにいるのか」が分からなくなります。
それどころか、「進むべき方向」が北なのに、とりあえず出発した方向が南だったなら、進めば進むだけ「目的地」から遠ざかることになるのです。
「『幸福』とはどのようなものか」と「『幸福』になる方法」が分からないまま「幸福」を求めていると、これと同じことが起こります。
「『幸福』とはどのようなものか」が分からなければ、「自分は『幸福』なのか、そうでないのか」を知ることができません。
また、「『幸福』になる方法」が分からなければ、必死になればなるほど、空回りして、「幸福」から遠ざかってしまうこともあるのです。
ですから、「幸福」になるためには、まず、はじめに、「『幸福』とはどのようなものか」と「『幸福』になる方法」をしっかり理解する必要があるのです。
私達は、それらをしっかり理解することによって、はじめて、「『幸福』になれる可能性」を手に入れることができるのです。
さて、それでは、「幸福」とは、どのようなものなのでしょうか?
また、「『幸福』になる方法」とは、どのようなものなのでしょうか?
私は、これから、それらについて説明していきたいと思います。
本書は、「大和思想」といって「思想」について書かれた本です。
「大和思想」は、「世の中の全ての人と共に『幸福』になること」を「目的」に設定しているので、「大和思想」を持って生きれば、誰でも、「世の中の全ての人と共に『幸福』になること」ができます。
もちろん、あなたも、「世の中の全ての人と共に『幸福』になること」ができます。
世の中の全ての人は「幸福」を求めています。
ですから、世の中の全ての人は、「『幸福』とはどのようなものか」と「『幸福』になる方法」を理解し、実際に「幸福」になるべきだと言えます。
私は、あなたが本書を読んで、「世の中の全ての人と共に『幸福』になること」を強く望んでいます。
2012年 7月 吉日 伊藤 豪
※本書は、一章から順番に読み進めることによって理解できるようになっているので、一章から順番に読み進めてください。
また、本書を読み進めるときは、「先入観」や「固定観念」にとらわれずに読み進めてください。
つまり、自分にとってはこれが「普通」とか「普通でない」とか、自分の国ではこれが「常識」とか「非常識」とか、そういう考えはひとまず置いておいて、「客観的」に読み進めてください。
全ての人は、少なからず「先入観」や「固定観念」を持っていますが、それらにとらわれていると、自分の「本心」や「本当の気持ち」が分からなくなり、「正しい解釈」や「正確な理解」ができなくなります。
ですが、それらは、意識するだけでも多少緩和させることができます。
ですから、本書を読み進めるにあたっては、「先入観」や「固定観念」にとらわれず、あなたの「本心」や「本当の気持ち」を意識しながら読み進めてください。
続きを読む ⇒ 大和思想 一章 序文